「動画や資料のBGM、毎回フリー素材を探すのがしんどい…」ってありますよね。Googleが音楽生成モデル Lyria 3 Pro を発表して、長めの曲や意図に沿った調整がやりやすくなってきました。
この記事では、作曲経験がなくても「それっぽいBGM」を作れて、しかも作り直しがラクになるように、PCでの進め方とそのままコピペできるプロンプトをまとめます。
目次
今回のニュース、使う側に関係あるところだけ
TechCrunchとGoogle公式ブログによると、Googleは音楽生成の Lyria 3 と、より長いトラックやカスタマイズ性を強化した Lyria 3 Pro を展開しています。ざっくり言うと、「短いループ」から一歩進んで、実務で使える尺と編集耐性が上がってきた、というイメージです。
僕がここを推したい理由は単純で、BGMって「良い曲を作る」よりも、用途に合わせて“ちょうどよく”するのが一番めんどくさいからなんですよね。明るすぎる、テンポ速すぎる、盛り上がりが早すぎる…この微調整がAIだと速いです。
こんな人におすすめ
- YouTubeやショート動画のBGMを自作して、チャンネルの雰囲気を揃えたい
- 社内資料やサービス紹介動画に権利がクリアなBGMを当てたい
- ポッドキャストのジングル(番組の区切り音)を作りたい
- 「音楽は分からないけど、指示ならできる」タイプ
無料で使える?料金は?(2026年3月時点の考え方)
Lyria 3 / Lyria 3 Proは、Googleの各プロダクト(Geminiや開発者向け機能、企業向けなど)へ展開されている流れです。現時点では、利用ルートによって 無料枠がある場合 と 有料プランや従量課金 になる場合が混在しやすいタイプです。
- まずはGemini側の音楽生成UIや、Googleが案内する開発者向け導線で「試せるか」を確認
- 仕事で継続利用するなら、生成回数・書き出し形式・商用利用条件を先にチェック
ここだけは正直に言うと、音楽生成は「無料でガンガン」よりも、月額か従量で安定して回せる環境の方がストレスが少ないです。BGMは作り直しが前提なので、生成回数が効いてきます。
今日からの使い方:BGMを作る「4ステップ」
ステップ1:用途を先に決める(ここが9割)
AI作曲は、先に用途が固まっているほど当たりが出ます。まずはこの3点だけメモしてください。
- 使う場所:YouTube本編 / ショート / 会社紹介 / 店内BGM など
- 尺:15秒 / 30秒 / 1分 / 2分 など
- 避けたいこと:派手すぎる、ボーカル要らない、低音弱め、暗くしない など
ステップ2:プロンプトは「音楽用の型」で書く
コツは、感想(エモい)よりも、編集指示に近い言い方にすること。たとえば「テンポ」「楽器」「構成」「ムード」「NG」を入れると、作り直しがラクになります。
あなたは音楽生成AIです。
用途:YouTubeの解説動画のBGM
尺:90秒
ムード:落ち着いていて前向き、邪魔をしない
テンポ:95BPMくらい
編成(楽器):柔らかいシンセパッド+軽いピアノ+控えめなパーカッション
構成:0-15秒は薄く開始 → 15-60秒で安定 → 60-90秒で少しだけ盛り上げて終わる
NG:ボーカルなし、強いドロップなし、派手なリードなし、暗すぎない
出力:ループしやすい自然な終わり方
この書き方だと、生成結果がズレても「どこを直すか」がはっきりします。
ステップ3:「直し方」を先に決めておく
AI作曲で時間を溶かすパターンって、無限に作り直して「結局どれが良いの?」になるやつなんですよね。おすすめは、修正を3種類に固定することです。
- テンポ修正:5〜10BPM単位で上げ下げ
- 密度修正:楽器を減らす(情報量を落とす)
- 展開修正:盛り上がり開始を遅らせる、終わりを早める
今のトラックは良い方向です。
修正してください:
- テンポを95BPM→88BPMに下げる
- ピアノの音量を少し下げて、パーカッションをさらに控えめに
- 盛り上がりの開始を60秒→70秒に遅らせる
- 引き続きボーカルなし、強いドロップなし
「褒めてから直す」のがポイントです。いきなり全否定すると別物が出やすいので、方向性を固定したまま調整できます。
ステップ4:書き出したら“使う前提”でチェックする
音楽として良くても、BGMとして使いづらいことがあります。最低限ここだけ確認しましょう。
- 声とぶつからないか(ナレーションがあるなら中域が混みすぎないか)
- ループできるか(不自然な終わり方になってないか)
- 音量差が大きすぎないか(急にうるさくなる箇所がないか)
このチェックも、AIに手伝わせられます。波形やタイムスタンプが分かる情報があれば、それを渡して「危ない箇所だけ指摘して」と頼むと速いです(波形=音の大きさの変化を見える化したもの)。
「雰囲気別」コピペ用プロンプト集(すぐ使える)
1) 会社紹介・サービス紹介の無難BGM
用途:会社紹介動画のBGM
尺:120秒
ムード:信頼感、清潔感、前向き
テンポ:100BPM
楽器:控えめなエレピ+軽いシンセ+ミニマルなドラム
構成:序盤は薄く、中盤で安定、最後は少しだけ広がって終わる
NG:ボーカルなし、派手な主旋律なし、緊張感が強すぎない
ループしやすい終わり
2) 勉強・作業用の集中BGM
用途:作業用BGM(集中)
尺:180秒
ムード:落ち着き、単調すぎない
テンポ:80BPM
楽器:アンビエント寄り、低音は控えめ、打楽器は少なめ
NG:ボーカルなし、急な展開なし、強いベースなし
一定のグルーヴを保って自然に終わる
3) ショート動画向けの15秒ジングル
用途:ショート動画のオープニング
尺:15秒
ムード:明るい、軽快
テンポ:125BPM
楽器:ポップなシンセ、短いクラップ、効果音は控えめ
構成:0-3秒で掴み→3-12秒でノれる→12-15秒で気持ちよく着地
NG:ボーカルなし、過度な派手さなし
気をつけたいポイント(難しい話は抜きで)
音楽生成は便利なんですが、使う側としては2点だけ意識しておくと安心です。
- 利用条件の確認:商用利用OKか、クレジット表記が必要か、素材として配布して良いか。ここはツールやプランで変わりやすいです。
- 似すぎ回避:特定アーティスト名をそのまま入れるより、「ジャンル」「BPM」「楽器」「雰囲気」で寄せた方が安全運転です。
個人的には「誰っぽい」より「自分の動画っぽい」を作る方が、チャンネルやブランドの積み上げにもなります。BGMって地味だけど、積もると強いんですよね。
まとめ:まずは“90秒BGM”を1本作ってみよう
Lyria 3 Proみたいな音楽生成AIが便利なのは、作曲の才能というより、調整の速さが手に入るところです。おすすめの最初の一歩は、用途を決めて90秒の解説BGMを1本作ること。
- 用途・尺・NGを先に書く
- テンポ、密度、展開のどれか1つだけ直す
- ループと声の邪魔をしないかチェック
この流れができると、「BGM探し」で詰まらなくなります。まずは今日、一本だけ試してみてください。
参考リンク
- Google launches Lyria 3 Pro music generation model(TechCrunch AI)
- Lyria 3 Pro: Create longer tracks in more Google products(Google AI Blog)
- Build with Lyria 3, our newest music generation model(Google AI Blog)
Photo by Vitaly Gariev on Unsplash

