「生成AIで要約したいけど、社内情報や個人情報を入れるのはちょっと不安…」ってありますよね。最近は“安全面”がニュースになることも増えていて、便利さと同じくらい使い方の工夫が大事になってきました。
この記事では、ChatGPT・Claudeを使って今日からできる「安全寄りの要約ワークフロー」を、手順とプロンプト例つきでまとめます。仕事でもプライベートでも使えるやり方です。
目次
まず結論:要約は「3ステップ」で安全度が上がる
先に全体像です。ポイントは、AIに渡す情報を“最小化”して、出力を“検品”すること。
- ステップ1:コピペ前に伏せる(個人情報・社名・固有名詞を一旦マスク)
- ステップ2:用途別プロンプトで要約(議事録/メール/記事などで指示を変える)
- ステップ3:戻し&事実確認(マスクを元に戻し、数字・固有名詞・断定表現をチェック)
この3ステップだけでも、うっかり漏えい(ろうえい:情報が外に出ること)や誤要約を減らせます。
この話の背景:安全面が話題になりやすい時代になった
最近のAIニュースは、新機能だけじゃなく「どこまで使っていいの?」「どんなガードレール(安全の制限)があるの?」みたいな話が増えています。つまり、ユーザー側も「便利に使う」だけでなく「安全に使う」知恵が必要になってきた、ということなんです。
ここからは、難しい議論は置いておいて、ライトユーザーでも迷わない具体的な手順に落とし込みます。
ステップ1:コピペ前に「マスク(伏字)」する
やることは単純で、AIに貼る前に個人が特定できる情報や機密っぽい情報を置き換えるだけです。
マスクするものチェックリスト
- 個人情報(氏名、電話番号、住所、メール、社員番号など)
- 会社・取引先が特定できる情報(社名、プロジェクト名、顧客名、製品コード)
- アカウント/認証系(APIキー、パスワード、トークン)
- 金額・契約(見積、単価、契約条件など)
置き換えルール(例)
- 山田太郎 → 【人物A】
- 株式会社〇〇 → 【会社X】
- 案件「Phoenix」 → 【案件P】
- 電話番号・メール → 【連絡先】
コツは、あとで戻せるように一貫したラベルにすることです(【人物A】を途中で【Aさん】に変えない)。
「でも面倒…」を減らす小技
- 置換(ちかん)機能を使う:GoogleドキュメントやWordの「検索と置換」で一気にマスク
- 最初から要約したい部分だけ貼る:全文ではなく結論がある段落だけでも十分なことが多い
ステップ2:用途別プロンプトで、ブレない要約を作る
同じ文章でも、プロンプト(AIへの指示文)が雑だと「それっぽいけど使えない要約」になりがちです。ここではコピペしてすぐ使える形にしました。
1) 会議メモ→議事録要約(決定事項と宿題を抜く)
マスク済みのメモを貼ったあと、これを送ります。
あなたは議事録作成のアシスタントです。
以下のメモを、社内共有しやすい形で要約してください。
要件:
- 100〜200字の要約
- 決定事項(決まったこと)を箇条書き
- ToDo(宿題)を「担当」「期限」「内容」で表に近い形で
- 不確かな推測は書かず、メモにある事実だけ
メモ:
(ここに貼る)
専門用語が混ざるときは、「用語解説もつけて」と一言足すのもおすすめです(用語解説:初見の人向けの短い説明)。
2) 長文メール→返信しやすい要約(要点+聞かれていること)
以下のメールを要約してください。
出力ルール:
- 相手が言っている要点(箇条書き)
- 相手がこちらに求めている回答・確認事項(箇条書き)
- 返信案(丁寧、日本語、200〜300字)
- 固有名詞はマスク表記のまま
メール本文:
(ここに貼る)
これ、地味に効きます。相手の質問を取りこぼしにくくなるので、返信が速くなります。
3) Web記事→「3行まとめ+自分の行動」まで作る
ニュースやブログを読む時間がない人向け。読みっぱなし防止です。
以下の記事内容を、ライトユーザー向けに要約してください。
出力:
1) 3行まとめ(各行40字以内)
2) 重要語句3つ(かんたん説明つき)
3) 私が今日試せることを2つ(具体的に)
本文:
(ここに貼る or URLの内容を自分で貼る)
ステップ3:出力を「検品」してから使う(ここ重要)
生成AIは便利ですが、事実っぽい嘘(ハルシネーション:それらしく誤情報を作ること)が混ざることがあります。要約ほど「断定」が出やすいので、最後に30秒だけチェックしましょう。
検品チェックリスト(30秒)
- 数字:日付、金額、数量、期限は原文と一致?
- 主語:誰がやるのかズレてない?(【人物A】と【人物B】の混同)
- 断定:「決定」「確定」など強い言葉が、原文に根拠ある?
- 抜け:重要なToDoが落ちてない?
検品をAIに手伝わせるプロンプト
原文(マスク済み)と要約を両方貼って、これを投げます。
次の「原文」と「要約」を比較し、要約の問題点を指摘してください。
チェック観点:
- 原文にない断定や追加情報
- 数字・期限・担当の食い違い
- 抜けている重要ポイント
出力:
- 指摘(箇条書き)
- 修正版の要約
原文:
(ここに貼る)
要約:
(ここに貼る)
これだけで「それっぽい要約」を「使える要約」に寄せられます。
こんな人におすすめ
- 仕事で要約したいけど、情報の扱いが不安な人
- 議事録・メール返信に時間を取られがちな人
- 生成AIを触ってみたけど、出力がブレて使えなかった人
料金は?無料でもできる?(ざっくり)
- ChatGPT:無料プランあり。より高機能・制限緩めは有料プランあり(国・時期で内容が変わるので、最新は公式のプラン表示を確認)
- Claude:無料プランあり。有料プランで上限や機能が増えることが多い(こちらも最新は公式で確認)
今回の「マスク→要約→検品」は、基本的に無料枠でも試せます。長文を大量に回すと上限に当たりやすいので、その場合は「要約したい範囲を絞る」が効きます。
まとめ:まずは「マスク+議事録要約」から試そう
安全に使うコツは、難しい設定よりも入力を減らす・伏せる・最後に検品の3点です。これだけで、生成AIが一気に「仕事で使える道具」になります。
- まずは手元の会議メモを、固有名詞だけ【人物A】【会社X】にして貼る
- この記事の議事録プロンプトで要約
- 検品プロンプトで「追加情報がないか」チェック
慣れてきたら、メール要約や記事要約にも広げていきましょう。
参考リンク
- OpenAI reveals more details about its agreement with the Pentagon(TechCrunch AI)
- Our agreement with the Department of War(OpenAI Blog)
- Anthropic’s Claude rises to No. 1 in the App Store following Pentagon dispute(TechCrunch AI)
- ChatGPT reaches 900M weekly active users(TechCrunch AI)
- AI vs. the Pentagon: killer robots, mass surveillance, and red lines(The Verge AI)
Photo by Omar:. Lopez-Rincon on Unsplash

